1934年の完成以降、帝冠様式という当時の時代性を色濃く残した佇まいで、
九段下・牛ヶ渕のほとりの景観を形成してきた歴史的建造物・九段会館。
その旧棟を一部保存・復原しながら新たに複合施設として再生させるプロジェクトに参画。
施設全体のテーマ”レトロモダン”の元、エントランス一帯の内装を担当。
メインエントランスのある旧棟を抜けると広がる、施設内各所へのアクセスが交差する広場(PLAZA)は、
“ターミナル”をコンセプトに設計。
旧棟と新築棟の接続の場でもあることから、
空間だけでなく時間や文化といったものも交錯するという意味合いを込め、
各々の外壁意匠を対面させ、新旧のコントラストを強調させる構成となっている。
また、天窓のように光の降り注ぐトップライトの下、街灯とベンチのユニットをサークル状に配置、
FFEにおいても、どこか古いターミナルを想起させるものとして計画した。